こちらでは、CADCAMとジルコニアの形成について守っていただきたい事項について記載しております。
クラウンの形成について
CADCAM冠やジルコニアクラウンは、咬合面側は鋭角的な部分のないよう、丸みを帯びた形成が適しています。
支台歯が鋭角になっていると破折の原因になりますので、コアの形成時等にはお気をつけください。
マージン部分はショルダー形成、又はディープシャンファー、ヘビーシャンファーでお願いいたします。
メタル使用時と同じ形成(ナイフエッジ)やアンダーカットは、破折、脱離の原因となりますのでお気をつけください。
クリアランスは、咬合面部(歯冠部)1.5mm、マージン部1.0mmの規定以上の十分な厚みを確保するようお願いいたします。
特に咬頭頂は厚みは1.0mm以上の確保と丸みを帯びた形成が必要です。
咬頭頂の厚みが不足したり鋭角になっていると、切削時にミリングバーが正確な形成に削り出せず、余分なスペースが生じてしまいます。ミリングバーは1mm以下の内面加工ができませんのでご注意ください。
部分的に厚みを確保できていても、薄い部分があれば破折の原因になります。
インレーの形成について
次にインレー、オンレーの形成の注意点についてです。
1.マージンは対合歯と隣接歯の接触部位を避ける
マージン部分は厚みが薄くなるため、薄い箇所に応力が手中し破折してしまう可能性が高くなります。
2.線角や点角は丸める
線角や点角を丸めることも破折を防ぐために有効です。
3.狭窄部で破折しやすいので、1.5mm以上の幅を設ける
窩洞で狭窄部にあたるイスムスは幅が狭くなるため破折しやすくなりますので、小臼歯、大臼歯共に1.5mm以上の幅を設けるようにしてください。
4.ボックス形成にし、ベベルは付与しない(バットジョイントにする)
窩縁斜面(ベベル)を付与することで辺縁封鎖性は向上しますが、CADCAMインレーでは辺縁の薄い箇所がチッピングする可能性が大きいため、バットジョイント(ノンベベル)にすることが望ましいです。
5.歯肉マージンは、ラウンドショルダーorディープシャンファーにする
マージン強度により歯肉側のマージンはCADCAM冠と同じくラウンドショルダーまたはディープシャンファーにしてください。
ナイフエッジやアンダーカット、ディープショルダーは禁忌となっています。
【インレー/オンレーの形成について】
形成の仕方によって技工物の仕上がりに、かなり差が出ますのでよろしくお願い致します。
ご質問等がございましたら、下記よりご相談ください。